量子競争マップ前作 · 論理量子ビット競争続編 · 図版集 · 更新 2026.09.26
論理量子ビットへの登り方を、 図で完全に理解する。誤りを直す 7 つの段で、各社の現在地・技術的な詰まり・FTQC への距離を。
ゴールまでの距離確認済み
役に立つ計算には『100 万回に 1 回』以下の誤りが要る。今の部品は『1000〜1 万回に 1 回』。
つまり部品を磨くだけでは、あと 100〜1000 倍が埋まらない。だから束ねて直す。
束ねて直す確認済み
たくさんの量子ビットで 1 つを守る。見張りの腕が良ければ、束を大きくするほど丈夫になる。
つまり見張りもミスをする。腕が分かれ目(しきい値)を越えるかどうかで、大きくした結果が逆になる。
7 つの段サイト見立て
論理量子ビットには 7 つの段がある。上の段ほど、役に立つ計算に近い。
つまりこの記事は、すべてこの 7 段で各社を並べる。
論理 ≠ FTQC確認済み
『論理量子ビットを作れた』と『FTQC ができた』は別物。今の最高記録は左下、役に立つ計算は右上。あいだは縦に 5 桁近く。
つまり論理 1 個を守るのと、論理 200 個で 1 億回を止めずに回すのとでは、まるで別の機械。7 つの段はこの距離を分けて測る物差し。
どの段まで確認済み
7 段目にはまだ誰もいない。IonQ は 2 列:古い機械は 3 段目の手前、新しい機械は 1 段目から。
つまり上の段の『一部』があっても、下の段が全部そろっているとは限らない。
詰まりの地図確認済み
論理量子ビットへの道には 16 の技術的な詰まりがある。下は物理、上は設計と運用。誰がどこを越え、どこで止まっているか。
つまり下の段はだいたい越えられてきた。空白と紫が多い上の段(T の工房・供給・止めない)が、これからの本当の勝負。
方式で変わるサイト見立て
どの詰まりに苦しむかは、方式の強みの裏返しで決まる。
つまり超伝導は『数を積む・配線』、イオンと原子は『速さ』、原子は『抜ける』が詰まりやすい。
遠くとつなぐ確認済み
部品を減らす符号ほど、遠くの粒とつなぐ必要がある。つなぎ方は 4 つ、代償もそれぞれ違う。
つまりIBM は配線を伸ばし、イオンと原子は粒を運ぶ。Google は隣だけで済ませる代わりに数を積む。
5 社の解剖サイト見立て
5 社は同じ山を別のルートで登っている。各社の賭け・いちばん強い所・最大の壁・解決策・次の証拠。
つまり見るべきは論理量子ビットの数の順位ではなく、各社が自分の方式の最大の弱点を実機で潰したかどうか。
ラスボス 3 つサイト見立て
どのルートでも、頂上の手前で同じ 3 つの壁に行き着く。T の供給・止めない運転・速さ。
つまり最後の物差しは『論理の誤りの少なさ × 論理の速さ』。何個あるかではなく、何回を何秒で、止めずに回せるか。
2 本のはしご確認済み
IonQ は、はしごを掛け替えている途中。新しいはしごは 1 段目から登り直し。
つまり設計図(Walking Cat)が 1 台の機械で動けば、3 段目の手前から 5〜6 段目へ一気に進む。
IonQ の詰まり確認済み
古い機械で詰まった所を、新しい機械と設計図でどう越えるか。新しい機械の欄は、まだほぼ空白。
つまり設計図は詰まりごとに答えを用意している。答え合わせは、新しい機械の欄が埋まるかどうか。
記録を平均に確認済み
設計の前提は『今日の最高記録(2 個)を、1 万個の平均にする』こと。
つまりここがいちばん高い山。動かしながら・同時に・隣を測りながら、全員が記録並みで動く必要がある。
T ゲート確認済み
T ゲートは『1 皿作れた』会社はある。『毎日 100 万皿』はまだ誰もいない。
つまりIonQ は T の材料を作る工房(MEK・CH2)を設計済み。実機ではまだ。
NVIDIA 設置サイト見立て
NVIDIA への設置は『作って置ける力』の前進。『段』が上がった証拠ではない。
答え合わせ公式目標
答え合わせは 2027 年に集中する。
Superion の路線図サイト見立て
Superion 256 は『記録を装置の平均に変えられるか』を初めて答え合わせする機械。空欄が順に埋まるかを見る。
つまり256 の量子ビット数そのものより、256 でこの路線図の空欄がいくつ埋まるか。
—主張の境界
確認済み・公式目標・見立て・未確認を分けている。
- 確認済み
- 論文・公式発表にある実機の結果と、設置計画の中身。
- 公式目標
- 2027〜2029 年の各社の計画。未達成。
- サイト見立て
- 7 つの段の決め方と各社の割り当て、強みと弱み、次の壁。1 本の論文で入れ替わる。
- 未確認
- IBM Kookaburra の中身と時期。
—一次情報
数値・日付の出典。
分析基準日 2026 年 9 月 26 日。一次情報が更新されたら、そちらを優先。
- IonQ × NVIDIA — Superion 256 を NVAQC に設置(2026.09.23) ↗
- NVIDIA — NVAQC 設立(2025.03.18) ↗
- IonQ — Superion 製品ライン(2026.09.08) ↗
- arXiv:2606.06455 — IonQ qLDPC のブレークイーブン(v2 2026.09.15) ↗
- arXiv:2604.19481 — Walking Cat アーキテクチャ ↗
- arXiv:2510.17286 — 電子制御ゲート 99.99% 超 ↗
- arXiv:2608.25027 — IonQ CPU デコーダ ↗
- IonQ — Roadmap ↗
- arXiv:2609.03194 — Quantinuum Helix(2026.09) ↗
- arXiv:2602.22211 — Quantinuum 論理 48 訂正・94 検出 ↗
- arXiv:2506.14688 — Quantinuum 論理の魔法状態 ↗
- Google Willow — below the surface code threshold(Nature 2024) ↗
- arXiv:2512.13908 — Google 魔法状態の培養 ↗
- arXiv:2506.20661 — Harvard・QuEra 448 原子(Nature 2025) ↗
- Harvard・QuEra — 論理量子ビットでの魔法状態の蒸留(Nature 2025) ↗
- Postler ほか — イオンでの耐故障な汎用ゲート(Nature 2022) ↗
- IBM — Large-scale fault-tolerant quantum computing(Loon · Kookaburra · Cockatoo · 2028 · Starling) ↗
- IBM — 12 論理を 288 物理で(bivariate bicycle code、Nature 2024) ↗
- Google — Atlantic Quantum が Google Quantum AI に(2025.10.03) ↗
- Quantinuum — Sol · Apollo の技術的な見通し ↗
- Quantinuum — QUOPS(Sandia · Quantinuum · NVIDIA、2026.09) ↗
- arXiv:2506.20660 — 3,000 量子ビットの連続運転(Nature 2025) ↗
- QuEra — 2028 年の誤り耐性機と AWS ↗